• BPM
  • 2021/05/14

【コラム】第2回(後編) 社内導入におけるプロセスイノベーションとマイニングの効果検証

第2回(後編):PoCと実装開発の苦労 


ビジネスイノベーション事業本部
ビジネスイノベーション事業部
ソリューション開発第2部
部長 荒谷 剛



【プロフィール】
入社以来基幹系システムを中心に設計、開発、PMに従事
その後脱Notes intra-mart移行案件の提案や、プロジェクトの責任者を担当、
現在はintra-mart開発事業を統括
 
【保有資格】
PMP(Project Manager Professional)
Signavio Process Manager 認定
Signavio Process Intelligence 認定
 

コラム概要

TISインテックグループのアグレックスは、働き方改革を積極的に推進し、業務の効率化・自動化を行っています。既存のIT資産を「使い続ける」と共に、 クラウドやAI、IoT、RPAなどの新技術・サービスを「組み合わせて使う」ことで、 変化やニーズに対応できる先進技術への移⾏を行っています。
本コラムでは当社の社内業務で、プロセスイノベーションとマイニングを実践し、その実際の効果について全4回でお届けします。

アジェンダ

【2021年5月14日配信】
第2回(後編):PoCと実装開発での苦労

 

【関連コラムはこちらからご覧ください】
第1回:当社の非効率作業の数々とBPMとの出会い
第2回(前編):PoCと実装開発での苦労

 
【近日配信】
第3回:ついに本番運用へ
第4回:プロセスマイニングで本当に効果が上がったのか?

第2回(後編):PoCと実装開発での苦労

第1回では、社内業務プロセスにおける課題とBPMとの出会いについて、ご紹介をしました。第2回では、PoC(=Proof of Concept)と実装開発の苦労についてご紹介します。
※アグレックスとネオアクシスは2021年4月に合併しました。
 

実装開発での苦労

PoCが完了し、いよいよ開発工程に入ると、ある問題が起きてしまいます。PoCではAs Is業務のボトルネックや業務負荷を分析し、これを改善する新たなTo Be業務モデルをデザインしましたが、このタイミングでアグレックスとネオアクシスの合併が決定しました。アグレックスの業務やシステムも踏まえた業務フローを考慮する必要があり、PoCで作成したTo Be業務モデルの一部見直しを余儀なくされました。
導入を予定していたDPS for SalesやIM-BPMはアグレックス ビジネスイノベーション事業本部のローカルシステムとして継続利用することになったのですが、決裁や押印ルールはアグレックスのルールに従わなければなりません。ポイントは下記2点です。
 

  1. 見積承認(決裁)はアグレックスのワークフローで決裁を得る
  2. 受注登録以降の情報はアグレックスの販売管理システムに入力する

 

Signavio PMで作成したTo Beモデルに対し、関係者へのヒアリングをしながら上記2点を反映させ、業務フローをアップデートしました。

 

■図1: Signavio PM新業務フロー見直しポイント(1)
 

■図2:Signavio PM業務フロー見直しポイント(2)
 

こうして業務フローは決定しましたが、アグレックスの業務やシステムの理解が不十分で、業務要件や機能要件を短期間では詰め切れないという懸念が生じました。時間を掛けてじっくりと新業務フローを詰めていきたいところですが、4月にはどうしても本稼働させなければならないため、アジャイル型の開発アプローチをとることにしました。現時点でわかっている情報で素早くプロトタイプを作り、ユーザー部門にテストやレビューに参画してもらうことで完成度を上げていくアプローチです。開発に必要な情報は断片的にしか得ることができなかったので、この進め方は効果がありました。また、今回開発に使用したIM-FormaDesignerやIM-LogicDesignerは、ローコード開発ツールであり、項目追加やロジック変更などが比較的容易です。IM-BPMも、タスクの組み換えや追加が柔軟に行え、新たに出てきた要件にも対応が可能でした。今回の特殊な状況下では、アジャイル開発とローコード開発の組み合わせは適していました。

 

約1カ月で大小合わせて約90機能を開発し、テスト環境にリリース、ユーザー部門に対し実際に操作して説明を行い、フィードバックを得て、システムをバージョンアップさせました。

 

※DPSの機能は除く
■表1: 実装機能
 

データ移行

今回開発したアプリケーションは元々ネオアクシスで利用していたintra-mart Accel Platform(iAP)環境を利用します。DPSを利用するためには、バージョンアップ(iAP 2020 Summer)する必要がありました。また、元々利用していたワークフローも、過去の決裁内容は参照のみ、合併後も残すワークフローは起案もできるようにする必要がありました。そして、今回は単純な組織変更ではなく、合併です。部署名、所属部署が変わるだけでなく、社員番号(ユーザーID)まで変更となります。このように通常とは違い、特殊な要素が移行のハードルを上げていました。

移行手順

  1. iAPのバージョンアップと各種追加ライセンスの適用
  2.  

  3. 組織変更対応
    1テナントの中にネオアクシスとアグレックス2つの会社を設定し、ネオアクシスに所属する旧ユーザーIDに過去のワークフローが参照できるように設定、アグレックスに所属する新ユーザーIDに今回開発したBPMアプリケーションおよび合併後も残す決裁ワークフローが使用できるよう設定しました。
  4.  

  5. データ移行
    受注残の移行は行いませんでしたが、取引先や商品マスターの移行が必要です。利用部門からDPSに登録する案件は、本番稼働時には事前に登録しておいてほしいという強い要望があり、移行対象としました。取引先マスター、商品マスターはDPSと共有していたため、DPSのマスターインポート機能を利用してアップロードすることができました。案件はintra-mart社の協力を得て、こちらもシステムにアップロードすることができました。

次回第3回で、本番運用についてご紹介したいと思います。

 

関連のコラムはこちらからご覧ください

第1回:当社の非効率作業の数々とBPMとの出会い
 
第2回(前編):PoCと実装開発での苦労

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