株式会社キッツ様脱Notesサービス | AGREX

株式会社キッツ様
脱Notesサービス

ビジネスのグローバル化に備え、 約200の業務DBを6カ月で「脱Notes」完了

 株式会社キッツ(以下キッツ)は、流体制御用機器の総合メーカーとして、水道・ガスやプラント等に欠かせないバルブを主軸に事業を展開している。その高い品質から、バルブ専業として日本でトップの売上高を誇る。

サービス・ソリューション

脱Notesサービス

本社 千葉県千葉市美浜区中瀬1-10-1
設立 1951年
資本金 212億708万円(2021年9月30日現在)
事業内容 バルブおよびその他の流体制御用機器 並びにその付属品の製造・販売
URL https://www.kitz.co.jp/

目標

事業のグローバル化に伴いコミュニケーション基盤の刷新を計画

 同社は1986年にグループウェアのNotesを導入。ユーザー部門が自ら、必要なDB(アプリケーション)を開発してきた。その種類は、製品のFAQ集、部門内スケジュール共有、出張や住所変更の申請ワークフローなど多岐にわたる。
 キッツは2019年、国内外のグループ約40社をあげて「働き方“大”改革」に着手した。これは、ビジネスのグローバル化に対応し、コミュニケーション・コラボレーション活性化を図りつつ生産性向上を目指すもの。その一環として、導入から30年以上が経過したNotesが見直しのターゲットのひとつとなった。
 情報システム部の藤森正樹氏は、こう説明する。「Notesは社外から接続するために環境整備が必要で、テレワーク需要への対応が困難でした。今後、海外を含めたグループ協業を促進していく目標もあり、インターネット経由で手軽にWeb会議やチャットが利用できるコミュニケーション基盤への刷新を決断しました」

選択

独自の「脱Notes」ノウハウを持つアグレックスをパートナーに選定

 キッツはNotesに代わるプラットフォームとして、情報系はMicrosoft 365やBox等のサービスを想定。また、申請等のワークフローはPower Apps、intra-mart®等の開発基盤でのマイグレーションを計画した。「しかし、DBごとにどのサービスが移行先として最良かを判断したり、高い精度でデータ変換を行うだけの知見が社内にありません。そこで、“脱Notes”に長けた社外ベンダーの協力を仰ぐこととしました」(情報システム部 上田祐資氏)
そして、パートナー候補として5社をピックアップして提案を依頼。比較検討した結果、最も評価点が高かったのがアグレックス(当時ネオアクシス※)だったと上田氏は振り返る。「Notesのデータを“テキストファイル+添付ファイル”で書き出すツールも保有しており、他社にはない独自のノウハウが豊富なSIerという印象を受けました」
 同ツールで変換することで、DBの1データごとに、テキストファイルおよび紐付けられた添付ファイル(画像、PDF、Officeファイル等)が単一のフォルダ内に書き出され、SharePoint等へスムーズに移行できる。
また、アグレックスは過去にキッツのNotesのアップグレード(Ver.7→9)を成功させた経験もあり、品質面での信頼性も十分。こうして、アグレックスをパートナーとして“脱Notes”を目指すこととなった。
※アグレックスとネオアクシスは2021年4月に合併。

計画

200DBを精査し、移行先サービスごとに生じる機能制約を洗い出し

 本プロジェクトの最大の成功要因は、2020年7月から8月にかけて実施した「企画フェーズ」が円滑に進んだことにある。これは、移行先サービスの選定および20以上のユーザー部門との合意形成を行うことを目的とした、プロジェクトの第一フェーズである。
 前準備として、情報システム部が既存の約400のDBの実態調査を実施。稼働率が低いものや機能が重複するものを棚卸しした結果、約200DBを後継サービスへ移行することとなった。
 続いてアグレックスが、移行対象の200DBを個別に精査。移行先としてどのサービスが候補となり得るのか、それを選んだ場合に機能面でどのような制約があるのかをDBごとに調査し、結果はマトリクス表にまとめられた。
 情報システム部とアグレックスは、この結果に基づき、20以上のユーザー部門から希望する移行先のヒアリングを実施。最も重視したのが、新サービス移行後に生じる機能面の制約、従来の使用感とのギャップを納得してもらうことだったと言う。
 「アグレックスの技術者は、サービスごとの移行後の制約事項について、オブラートに包まずユーザー部門に説明してくれました。すべての情報を開示して信頼が得られたことで、スムーズに合意形成できたのだと思います」(情報システム部 鈴木宏明氏)

移行

DBのデータを“先回り”で修正し変換エラー発生を最小化

 2020年10月から12月にかけては、移行先サービス用にデータを変換する「導入フェーズ」を実施。限られた作業期間を最大限に活用するため、まずアグレックスが先行してDBの既存データをテスト変換し、エラーが起きる条件(データにOLEが含まれる等)の洗い出しを実施した。その結果と対処方法は、変換の実作業にあたるキッツ側メンバー約20名を集めて直接スキルトランスファーが行われた。
 キッツ側メンバーは、エラー要因となり得る箇所をあらかじめ修正し、変換時のエラー発生の最小化を目指した。この先回りの対策により変換後のデータ品質が担保され、通常は「移行リハーサル」→「本番移行」と2回行われるデータ変換を1回に統合でき、工数削減に大きく貢献した。
 エラー対応に関するアグレックスの知見について藤森氏はこう語る。「データ変換時に起きやすいエラーとその対処法のパターンを知り尽くしていると感じました。今回、アグレックスにはマニュアル提供ではなく直接当社メンバーへのスキルトランスファーをお願いしたことで、技術的な質問のやり取りもなく作業時間削減につながりました」
 なお、各種申請ワークフローについては、キッツ側メンバーがノンプログラミングの開発基盤(Power Apps、intra-mart等)のスキルを習得し、従来のDBと同等の機能のアプリケーションを開発することで対応が図られた。

効果

コミュニケーション・コラボレーションに積極的に参画する意識へ改革

 プロジェクトは予定どおり2020年12月に完了。「脱Notes」がもたらした一番の効果を上田氏はこう説明する。「Microsoft 365のTeamsによるWeb会議やチャットは、スマホからでも手軽に会議に参加でき、圧倒的に便利になりました。海外拠点とも手軽にコラボレーションが可能です」
 変革の象徴とも言えるのが、SharePointで構築した新ポータル「KNoT」※。「以前は部門内限定だった製品FAQなども公開しています。近日中に社員所有のスマホやパソコンからもアクセス可能にする計画です」(鈴木氏)
 社員の意識変革も確実に進行している。「以前は社内通達やニュースリリースなどはすべてメールで配信していました。今回の新ポータルではSharePointの通知機能を利用し、本人がカテゴリを選び、“自分で情報を取りに行く”方法に変えました。古い意識を変革し、プラットフォームに積極的に参加してもらうことが狙いです」(上田氏)
 また、以前は部門内に閉じていたスケジュール共有も、全社規模へと拡大。「前もって会議参加者に根回しする手間が不要に。社長や役員であっても、予定が空いていれば、本人に断りなく会議室予約でメンバー登録できるルールを設けています」(鈴木氏)
 閉塞感をなくすことで、2019年に掲げたキッツの「働き方“大”改革」は大きく前進している。「アグレックスには、DXの取り組みについてもどんどんソリューションを提案いただき、当社の成長に力添えしてもらえることを期待しています」(藤森氏) ※KNoT:KITZ NetworkCommunity & Topicsの略

キッツにおけるNotesDBの移行先

お客様の声

株式会社キッツ
IT統括センター
情報システム部長
藤森 正樹氏
株式会社キッツ
IT統括センター
情報システム部
主事
上田 祐資氏
株式会社キッツ
IT統括センター
情報システム部システム開発
第一グループ長
鈴木 宏明氏
今までSIerはどんなに実現が難しくても「できます」と答える印象を持っていましたが、アグレックスは移行により機能が減るといったマイナス情報もはっきりと伝えてくれました。ユーザー部門は新しく導入するサービスに夢を抱きがちです。最初に「制約」を徹底的に理解してもらったことが、トラブルのない進捗につながったと感じます。アグレックスの担当者は常駐の期間中、社員より朝早く出社するほど、情熱をもって取り組んでくれました。タイトなスケジュールではありましたが、さまざまな「人」の頑張りがプロジェクト成功をもたらしたのだと思います。

アグレックス担当者より

株式会社アグレックス
CRMソリューション
事業部
DXデザイン部 部長
森内 理恵
株式会社アグレックス
CRMソリューション
事業部 
DXデザイン部
石川 一幸
今回のプロジェクトは、アグレックスが過去の「脱Notes」支援経験に基づいて構築した、独自のメソッドに沿って進めました。お客様と目標を共有し、一体となってプロジェクトを進めて納期を達成できたことに満足しています。キッツ様は、ビジネスのグローバル化を見据え、Microsoft 365を情報系システムの中心に据えられています。弊社は、Power BI、Dynamics 365、Power Virtual Agents等のサービスも導入実績がありますので、ご要望を伺いつつ、これらのサービス活用を提案していきたいと思います。
○本文中の社名、製品名、ロゴは各社の商標または登録商標です。
○本リーフレットに記載されている情報はインタビュー実施時点のものです。
○Microsoft、Dynamics 365、Excel、Microsoft 365、Outlook、PowerApps、Power BI、Power Platform、SharePoint、Teamsは、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
○intra-martは株式会社NTTデータ イントラマートの登録商標です。
○Box、boxロゴはBox Inc.の商標または登録商標です。